目標は無し・千葉「新たな高速道路」検証もなし・支援が目的?・想定なし・対策なし・無駄な大型開発が前提?FB投稿2018.4.24

国と県が、新たな高速道路の建設へ進み始めています。

これについて聞き取りを行いました。

長くなってすいませんが、以下、内容をお伝えします。

千葉国道事務所と千葉県、千葉市などが、「湾岸地域の渋滞対策」を理由に、高速道路を含む新たな道路ネットワークをつくる検討を進めています。

その内容について4月17日、千葉国道事務所と県から話を聞きました。

★「渋滞解消」というけど目標は無し

3月13日に行われた「第8回千葉県湾岸地域渋滞ボトルネック検討WG」の資料にもとづく説明では、「渋滞箇所が湾岸軸を担う国道14号、16号および357号に集中している」「速度低下が顕著で、県平均の3倍以上の渋滞損失時間が連続的に発生している」としています。

しかし、この地域は人口も産業も密集しており、東京湾の存在が自由なルート設定を妨げているため、県全体のなかで相対的に渋滞が発生しやすいのは構造的な問題であり、当然のことです。

聞き取りのなかで、「渋滞解消というのであれば、『渋滞を2割減らす』とか、『損失時間を1割削減する』などのきちんとした『目標』を設定すべきだが、どうなっているのか」と聞きましたが、国道事務所は「目標は具体化していない」と述べました。

★交差点改良などの効果の検証もなし

また、外環道路が今年6月に開通することや、渋滞解消策として「舞浜交差点の立体化事業」や「若松交差点の右折レーンの延伸」「千葉市内での4車線の6車線化」「千葉市役所付近の地下立体区間」などがあげられていました。

これにたいして、、「渋滞解消の効果は調査しているのか」「今後の改良予定の効果を推計しているのか」と質問しましたが、「推計はしていない」との答えでした。

★エネルギー産業や自動車産業の支援が目的か

また、千葉港の原油移入・輸入割合が首都圏1位、石油・石炭製品出荷額が全国1位であることを理由に、「渋滞が首都圏へのエネルギー供給の効率性を阻害している」としています。

さらに自動車輸送についても「効率性を阻害している」と同じ言葉を使っています。

しかし、「関連企業で、渋滞で利益が減るなどの状況があるのか」との質問に、「聞いていない」との回答で、現状でも利益を上げている状況がわかりました。

★千葉港の巨大化など無駄な大型開発が前提

国道事務所では「湾岸地域の開発計画」も理由にあげていますが、柱になっているのは県が策定した千葉港長期構想による巨大化計画です。しかしこれは、30年後の貿易量が格段に増えることを前提にしていますが、現実のものとなる保証はどこにもありません。

「長期構想そのものがまったくの無駄遣いになる可能性があるのに、国道事務所として独自の検証はやったのか」と聞きましたが、「公表されているものをそのまま使ったので、独自の検証はやっていない」と述べました。

★人口減少や車の取得率の変化なども想定せず

今後、人口減少が進み、車の取得率も変化することが考えられますが、それについての推計も行っていないこともわかりました。

今日の質疑を通じて、渋滞解消目標もつくらず、改良工事の効果も検証せず、ただ高規格道路の建設に進むことになりかねない内容であることが明らかになりました。

★第2湾岸道路の復活も視野

千葉県が提出した資料では「第2湾岸道路」のルート図も示されており、三番瀬を横切る高速道路の建設が実際に進み始めることも懸念されます。

★渋滞対策は新規道路ではなく改良で

参加者からは、「三番瀬の豊かな生態系をこわす第2湾岸道路は止めてほしい」「陸側でも高速道路ができるとたくさんの住戸が立ち退きを迫られ、環境破壊も進む」「改良を進めることで確実に渋滞は解消されてきており、その方向に力を入れてほしい」などの要望が出されました。

『がんばり通信』丸山慎一千葉県議会議員

丸山慎一千葉県議会議員の「がんばり通信」を紹介するサイトです。現在第6期、「がんばり通信」は月2回発行し、街頭宣伝でお配りしています。2018年現在、No.395まで発行しています。古いバックナンバーは、丸山慎一ホームページよりダウンロード出来ます。

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